さようならお父さん

メグミとヤスシへ

やはりあわただしい一週間でした。本当にお疲れ様。

梅雨の真っただ中だったのに好い天気が続いてありがたかったな。結局、お父さんは五晩も居間に寝かされていたわけだし、毎日雨だったらもっと気が滅入ったと思うよ。

葬儀屋にとっては儲けるところがなくて気の毒だったけど、通夜なし、告別式もなし方式は、宗教も宗派も関係なく、故人を見送る時間も十分あって、かつ生きているもの同士が話をする時間がたっぷりあってよかったと思う。

親戚が遠く青森や博多から来てくれていることを思えば、これもイレギュラーかもしれないけれど火葬のあとすぐ、墓地へ皆を案内できたのもよかった。大空の下でメグミが読みあげた聖書の文言をかみしめて、賛美歌を皆で歌ってお父さんを送るのはとても自然なことだった。さようならお父さん。

ヤスシはサナエさんと娘三人に感謝の気持ちを照れずにちゃんと示してください。彼女たちの気配りと八面六臂の働きがあって、何とか無事にお父さんを見送ることができたのだから。

これからのお母さんのことはとても心配だけど、きょうだい3人で、いや3家族で協力して見守りましょう。