文明の災禍

内山節著「文明の災禍」読了

文明の災禍 (新潮新書)

文明の災禍 (新潮新書)

この本でも随所で、私が言葉にできないもやもやとした思いを、簡潔なことばで表してくれている

さらに述べれば、現代文明のみなおしが必要だと語ることによって、自分を知の高みに立たせてしまうことにも私は同意できない。私の知性は本質を見抜いている、とでもいうような語りをすることによって自分自身に満足していく、そういう知のあり方に私は同意したくない。


研修室で受講生を前に、あるときは飲み屋で友人に、復興の困難を語るとき、TPPの脅威を語るとき、金融資本主義の強欲さを語るとき、後ろめたさを感じるのはこういうことなのだ。

この冬初めてストーブに火をつけた。